超コンパクトな パイプベンダー
家具などの分野では、 曲げられるパイプが非常に長く、 時には複雑な形状に曲がっていることが多いため、 曲げられるパイプの形状に合わせたスペースを確保するために、 パイプベンダー ヘッドはできるだけ小さくすることが必要です。
左右の曲げ方向を持つパイプ曲げ機では、 どちらかの曲げ方向を使用することで、 パイプと他の機械部品との干渉の問題を解決できるため、 この必要性はかなり低くなりますが、 片曲げのパイプ曲げ機ではそうではありません。 後者の場合の干渉のリスクを回避する唯一の方法は、 ベンディングヘッドの全体寸法を可能な限り小さくすることが重要です。
BLMグループは、 このような要求に応えるため、 ELECT40用に新しいコンパクトなベンディングヘッドを開発しました。
パイプベンダーが部品の加工を向上させるために備えるべき2つの特性
従来は不可能だった形状に対応するために、 パイプベンダー ヘッドを設計する際に考慮した基本的な点は :
ベンダーヘッドの厚みを薄くする。
金型ツールを機械本体から離す。
ベンダーヘッドの厚みを薄くすることで、 ベンド後のパイプがヘッドより下に移動できるようになる。 下図に示すように、 曲げ間の直線部分を減らすことができます。
金型ツールを機械本体から距離を長くすることで、 パイプがフレームに衝突する可能性を低減します。
上述の 2 点が ELECT40 細長型ベンダーヘッドの主な特徴で、 標準ヘッドと比較して 35% の薄さと 31% の長さを実現しています。
また、 ヘッドの専用キネマティック機構の設計により、 ベンダーアーム (+20%) 、 クランプおよび加圧金型 (+25%) ともに高速化を実現しました。 さらに、 下の写真のように4回曲げる典型的な部品では、 約10%のサイクルタイム短縮を達成することができる。
ELECT40の標準ヘッドやBLMグループの他のパイプ曲げ機 (ELECT52、ELECT63、ELECT80、ELECT102) と同様、 ELECT40の細長いベンダーヘッドは、 右から左、 またはその逆の曲げ方向の手動変更も可能で、 他のBLMグループの同サイズのベンダー機でも同じ互換性のある曲げツールを使用することができます。
最小寸法の パイプベンダー ヘッドを必要とする製品
ELECT40 の細長いベンディングヘッドのデザインは、 これまで左右曲げのパイプベンダー 機でのみ製作可能であった加工を、可能にします。
これはまず、 特に複雑で多様な形状にパイプを曲げなければならない家具分野、 各種産業システム用のパイプ部品を製造するメーカー、 船舶分野 (手すり、 はしごなど) 、 農業機械や設備などにアプローチするメーカーにとって、 部品の実現可能性が高まるという利点があります。
既に左右のパイプ曲げ機を所有しているメーカーは、 最も複雑な部品を工程内の左右曲げができるパイプベンダー機に残し、 中程度の複雑さの部品を拡張ヘッドを持つ ELECT40 に送ることができるため、 このソリューションは生産組織の面で利点となります。
このようなソリューションは、 特に部品の複雑さがまちまちな下請け業者にとって、 勝者となることができます。