美しさと機能を、両立。
― パイプを機能的な芸術品に変えるデザイン加工
工業デザインは、日常生活を向上させるモノを作ることを目的としています。パイプ加工が、いかにして機能を保ちながら美しい”芸術品”を生み出すのかをご紹介します。
デザイナーが考慮する主な要素は、次の4つです。
美学:感覚的な心地よさ、美しさの経験を指します。デザインに求められる美意識とは、一般的な消費財に命を吹き込み、機能を維持しながらも、日常生活にプラスアルファの感動を与える真の芸術品となることです。
機能性:対象物がその目的を効果的に果たす能力。ユーザーが時間を節約し、生活の質を向上できるよう、そのために作られたことをうまく実行できなければなりません。
人間工学:機械・道具・物の特性を最適化し、人体の生理に適合させる科学。できるだけ自然に、快適に使えるよう、形状・色・重量などが人体の精神・身体的特徴と相互作用するように設計されます。
製造可能性:モノがどのように製造されるかは重要な役割を果たします。機械・オペレーター・ロジスティクスと組織的側面からなる生産システム全体が、一定の利益率を確保できるよう考慮されなければなりません。
- 工業デザインにおける形の本質的な価値
- パイプは工業デザインにどう貢献できるか
- パイプ曲げ加工機
- パイプレーザー加工機
- ワイヤーベンダー機
工業デザインにおける形の本質的な価値
抽象的・図式的・本質的な形の価値は、1900年代初頭の抽象主義という芸術運動の誕生によって認識されるようになりました。この運動のリーダーの一人であるワシリー・カンディンスキーは、本質的な形や色が見る人の目に影響を与え、その調和によって感覚や感情を伝えられることを確認しました。絵画だけでなく、彫刻・建築・デザインも、制約のない明快でシンプルな造形を追求する場となりました。
この新しいビジョンでは、デザインの対象はスタイルの制限から解放され、革新的で表現力豊かなシンプルな形で創造されます。家具や日用品は余分なものから解放され、製造の簡素化や機能性の向上という付加的なメリットも得られます。
パイプは工業デザインにどう貢献できるか
パイプやワイヤーは、必要な形状に成形できるため、デザインに使うことで、日常生活で使うものをより魅力的で革新的にできます。現在のパイプ加工技術は非常に効率的で発展しており、生産性を最適化し、必要な修正を自動で行って材料の挙動を制御できるインテリジェントマシンを使うことで、メーカーは試行錯誤やバリ取り・研磨などの再加工なしに、新しい形状の実験を適時に行える生産の柔軟性を実現。高い生産率を保証して必要な利益率を確保できます。パイプ曲げ加工機やパイプレーザー加工機は、工業デザインにおいて重要な競争力を持つパイプ加工技術のひとつです。
パイプ曲げ加工機
曲げ加工は、設計のためのパイプ加工における重要な技術。最新の全軸サーボモーター曲げ加工システムによって、並外れたレベルの生産柔軟性を達成できる今日、さらに重要になっています。実現可能な曲げの数々は、装備できるさまざまな工具の結果でもあります。パイプの形状・材質・直径・厚さ、そして曲げの種類によって、固定または可変半径のパイプ曲げ型、形状、特殊断面、屈曲曲げまたは伸張曲げなど、さまざまな種類があります。
設計において、形状の多様性以外に最も重要な点の1つが表面仕上げです。装置の正しいセットアップと、曲げ加工中にかかる力の管理が基本になります。かつてはオペレーターの経験に完全に委ねられていましたが、今日の最新のモーター制御によるパイプ曲げ機は、自動的にセットアップを行い、キャリッジの推力・クランプトルクなどパイプにかかる力をソフトウェアで自律的に制御するため、技術的に「厄介な」曲げも、パイプに何の痕跡も残さずに行えます。
パイプ曲げ加工機を管理するソフトウェアは、プログラミング中に次のことができます。
- 作業サイクルのシミュレーションを行い、衝突のチェックとサイクルタイムの予測。
- 部品の材料と形状に応じて伸びを考慮し、パイプのスプリングバックを補正して、最初から正しい形状を作り出す。
- 部品の3Dモデルのインポート、部品と機械間の仮想オフセット図形と距離の測定、衝突チェックのためのパイプ上の追加3D要素のインポートなど、作業を簡素化する高度な機能を提供。
※ パイプ曲げソフトウェアの特徴は、別記事「VGP3Dが変えるパイプ曲げ加工/11の問題と解決」でも詳しくご紹介しています。
このような高度なパイプ曲げ加工機により、設計者は時間や材料を無駄にすることなく、すぐに新しい形状を試し、適切な部品をジャストインタイムで作れます。
製品の美しさは、その製品に関わる人々に意味と喜びをもたらします。
パイプレーザー加工機
最新のパイプレーザー切断システムは、興味深いデザインの可能性も提供します。レーザーは、最も多様な形状、あらゆる形状やパターンのパイプを、わずかな美的欠陥も残すことなく切断できます。パンチングなどの機械的な切断加工とは異なり、機械的な変形がなく、きれいで薄い精密な切断を行えます。
さらに、最新のパイプレーザー加工機とそのプログラミングソフトウェアは、ユーザーに最大の多様性と生産の柔軟性を提供。CADで形状を試し、CAD/CAMソフトに図面をインポートして修正し、シミュレーションを行い、非常に迅速に生産に送り込めます。これは、アイデアを試すための最速の方法です。
レーザー切断と曲げ加工が完成部品作成に貢献することがますます増えています。レーザー切断と曲げ加工を連動させることで、最終製品の幾何公差を満たすために必要なあらゆる補正を、レーザー切断と曲げ加工のプログラムが通信して実行。このオールインワン・プロセスは、2つのプロセスをシームレスに組み合わせ、正しい完成部品を即座に製造する最も効果的な方法です。
ワイヤーベンダー機
デザイン・オブジェを製作するためのもう一つの極めて興味深いシステムが、最新の全電動式ワイヤーベンダー機です。パイプ曲げ機と同様に、家具や消費者製品から自動車の内装、フィットネス機器、医療、建設など、最も多様な産業向けに、極めて複雑なものでさえ、柔軟かつ非常に生産的に作れます。ワイヤー曲げでは、最新世代の全電動システムを選ぶことで、特にジャストインタイムでプログラムを組んで部品を作りたい場合に大きな違いが生まれます。
ワイヤーベンディングシステムには、動作の異なるさまざまなタイプがあります。デザインの分野では、ダブルタレット技術が最も効率的な技術の一つです。ダブルタレットを搭載したベンディングヘッドでは、直径10mmまでのワイヤーを曲げることができ、数多くの曲げ技術を駆使してさまざまな形状を作れます。タレットには、線材に曲げ跡が残らないように溝付きの線材曲げツールを装備することもできます。このようなワイヤーベンダーでは、ものづくりは絵を描くように、空間に線や金属的な曲線を描いていくことに似ています。
まとめ
パイプ曲げ・パイプレーザー・ワイヤーベンダー――これらの加工技術は、美しさと機能性を両立させ、一本のパイプやワイヤーを機能的な芸術品へと変える力を持っています。試行錯誤なく素早く形を試せる生産の柔軟性が、デザインの可能性を大きく広げます。
パイプを、機能的な芸術品へ。実機見学やテストカットで、ぜひその可能性をご確認ください。
デザイン向けのパイプ曲げ・パイプレーザー・ワイヤーベンダーや、パイプ加工でお困りのお客様は、BLM Group Japanが運営するパイプ加工機選定ナビへお気軽にお問い合わせください。実機見学・テストカットサービスも承っています。
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