インコネル・チタンも思いのまま
― LT-FREEが拓く航空宇宙3Dレーザー加工の最前線 ―
工具が摩耗せず、部品にも触れない。だからこそ実現できる精度と安全性があります。BLM GROUP USAでLT-FREEの事業開発を担うLorenzo Carminato氏に、航空宇宙分野における5軸レーザー加工の利点を伺いました。
このインタビューでは、BLM GROUP USAでLT-FREEのビジネス開発マネージャーを務めるLorenzo Carminato氏が、航空宇宙用途における5軸レーザー加工のメリットを語ります。
- LT-FREEは現場の安全性を高められますか?
- レーザー加工の利点は?
- 5軸レーザー加工に向く航空宇宙部品は?
- どんな構成が選べますか?
- LT-FREEを扱ううえでの課題は?
- まとめ
LT-FREEは現場の安全性を高められますか?
Q. のこ引き・フライス・研削は、工具がむき出しになりがちですが?
のこ引き・フライス・研削では、オペレーターの手が届く範囲に刃がむき出しになることが多く、大きなケガのリスクにさらされます。LT-FREEでは、切断もマーキングもすべて安全インターロック付きの筐体の中で行われます。オペレーターは加工エリアの外から機械の動作を見守れるので、安全性が格段に高まります。
レーザー加工の利点は?
Q. 従来の加工と比べて、どこが優れているのでしょう?
レーザー加工は、従来の工法にくらべて精度と再現性が大きく優れています。レーザービームは摩耗せず、部品を変形させることもないからです。レーザーのハードウェアが部品に一切触れないため、素材をあらゆる方向に向けられ、どんな形状でも切断できます。しかも精密な切断は、後加工がほとんど、あるいは全く要りません。
高度に集束したエネルギーと圧力により、加工する材料の範囲をずっと小さく抑えられるので、熱によるダメージとスクラップを大幅に減らせます。ファイバーレーザー技術なら、アルミ・銅・真鍮のような反射率の高い金属も加工できます。
5軸レーザー加工に向く航空宇宙部品は?
Q. どんな部品・素材が対象になりますか?
板厚を貫通する切断が必要な、あらゆる金属部品が対象です。ハイドロフォーム部品、曲げパイプ・チューブ、深絞り部品、ヒートシールド、冷却ライン、油圧・燃料ラインなど。素材は、ステンレス鋼、ニッケル基合金(Inconel、Incoloy)、チタン、コバルト合金、真鍮、銅まで切断できます。
これらの素材は加工硬化を起こしやすく、従来の刃物を早く摩耗させてしまいます。しかしレーザーなら、その心配は一切ありません。
どんな構成が選べますか?
Q. 用途に合わせた構成はありますか?
LT-FREEのマシンファミリーは、用途に応じてさまざまな構成を用意しています。最適化されたローディング、ロボットによる柔軟な取り回し、コンパクトな固定テーブル運用など、機能ごとに選べます。
BLMのLT-FREEに統合されたロボットハンドリングは、部品の置き直し(リステージング)を不要にし、より高い精度と再現性をもたらします。
LT-FREEを扱ううえでの課題は?
Q. プログラミングは難しくありませんか?
LT-FREEのヒューマンマシンインターフェース(HMI)は、複雑な機械プログラミングも、レーザー加工の専門知識も不要にします。部品の3Dプレビュー上で、どんな形状もワンクリックで移動・回転でき、必要ならマイクロジョイントを追加することもできます。
レーザー技術のノウハウを機械に組み込む「Active Tools」
- Active Speed:実速度に合わせてパラメータを自動最適化。オペレーターの入力は不要です。
- Active Piercing:ピアッシング(穴あけ)の品質と信頼性を向上。工程モニタリングにも対応。
- Active Focus:形状ごとにレーザー焦点を変え、複雑な部品の管理を簡単にします。
- Active Gripper:入出力(I/O)オプションとアクティブな工具管理を追加。部品と治具の接触点を監視し、位置ずれや不適合な部品を検出します。
- Active Restart:どの停止位置からでも再開でき、部品のムダを最小限に、効率を最大限にします。
- Active Power:オンボードのパワーメーターがレーザー強度を評価し、最終製品が過剰なエネルギーにさらされていないことを保証します。
Lorenzo Carminato
Business Development Manager of LT-FREE / BLM GROUP USA
46850 Cartier Drive – Novi, MI 48377 / Tel. +1 (248) 560 0080
※本記事は Aerospace Design & Manufacturing に掲載された内容をもとにしています。
まとめ
工具が摩耗せず、部品にも触れない。この一点が、LT-FREEに高い精度・再現性・安全性、そして省スクラップをもたらします。Inconelやチタン、コバルト合金といった航空宇宙の難削材も、加工硬化を気にせず切断できます。
さらに、専門知識のいらないHMIと「Active Tools」が、レーザー加工のノウハウを機械の中に組み込みます。難しい部品でも、誰もが安定した品質で仕上げられる——LT-FREEは、航空宇宙3Dレーザー加工のこれからを示すソリューションです。
LT-FREEや航空宇宙向け3Dレーザー加工について、BLM Group Japanが運営するパイプ加工機選定ナビへお気軽にお問い合わせください。実機見学・テストカットサービスも承っています。
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